採用基準の決め方にお困りの方へ!人材の見極め方や新卒・中途別のポイントまで解説します

企業が採用活動を成功させるために、採用基準を設定することは必要不可欠です。

採用基準が適切であれば、優れた人材を採用でき、企業のパフォーマンスや競争力を高められます。一方、採用基準が不適切であれば、人材のミスマッチや採用ミスに繋がる可能性もあります。

このように採用基準1つで今後の企業の業績に関わってきます。

しかし、採用基準を作ろうと思ったものの、具体的にどのように作ればいいかや、どのような注意点があるかを把握しきれていない採用担当の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、採用基準の重要性から具体的にどのように採用基準を設定するかについて解説していきます。

採用基準とは?

採用基準とは、企業が新たな人材を採用する際に、その候補者を評価するための基準を指します。

求める人材の人柄や能力、経験、資格などを明確に定義することで、面接官の主観に左右されることなく、公平な面接を実施することができます。

採用基準を決めることはなぜ重要なのか

ここでは、採用基準を決めることがなぜ重要なのかについて具体的に解説します。

採用の属人化を防ぎ、人材評価が統一される

採用基準を明確に設定することで、採用担当者の個人的な主観や好みに左右されず、人材評価を統一することができます。仮に、採用担当者が個別に基準を設定すると、候補者の評価が一貫性を欠いたり、不公平な結果になる可能性があります。

一方、組織全体で共有された採用基準があれば、全ての採用担当者が同じ基準に基づいて評価を行うことができます。

これにより、統一された人材評価が可能となります。

ターゲットが明確になりミスマッチを防げる

採用基準を明確にすることで、求める人材像や役割に合致した候補者を選ぶことができます

採用基準は、求めるスキルや経験、資格、人柄などを明確に定義するものです。これにより、組織が求めるターゲットが明確になり、採用活動がより効果的になります。また、求人票に採用基準を掲載することで、候補者も組織が求める条件とマッチするかどうかを把握しやすくなり、ミスマッチ防止に繋がります。

面接の精度が高まり、選考がスムーズになる

明確な採用基準を持つことで、面接の質が向上し、選考プロセスがスムーズ化します。採用担当者は基準に基づいて的確な質問を行い、候補者の適性や能力を判断することができます。

また、採用基準に基づいて面接評価を行うため、求職者の比較が容易になります

選考プロセスがスムーズに進めば、採用期間が短縮され、組織に必要な人材を迅速に確保することにも繋がります。

採用基準を決める際の重要ポイント

採用基準を決める際に重視するポイントについて紹介します。

社風や企業理念に沿う

採用基準は、企業の社風や理念に沿ったものを作成しましょう。

企業の価値観を反映した採用基準を設定することで、求職者の人柄が企業の求めるイメージと合っているかを判断することができます。

これにより、求職者とのミスマッチを防ぐことにも繋がります。

コンピテンシーを考慮する

コンピテンシーとは、自社で成果をあげる社員に共通した価値観や行動特性を指します。

コンピテンシーベースの採用手法を導入することで、自社で活躍する人材を採用できる可能性が高まります。

自社で活躍する社員の共通項を見つけ、それに沿った評価方法やインタビュー質問を用意することで、採用の精度が向上します。

人材要件を明確にする

採用するポジションに必要な人材要件を具体的に明確にすることも重要です。

求める経験、資格、スキルなどを明示し、採用基準の一部として設定します。

これにより、求める人材像を明確にし、候補者との適合度を評価する際の基準となります。明確な人材要件を設定することで、求める人材を的確に選び、ミスマッチを防ぐことができます。

決めた後に社内に浸透させる

採用基準を決めた後は、社内全体に浸透させることが重要です。

全ての採用担当者が基準を理解し、遵守することで、統一された採用評価が実現します。

採用チームや担当者へ教育やトレーニングを通じて、採用基準の重要性や具体的な評価方法を周知し、組織全体で基準を共有するようにしましょう。

また、定期的なフィードバックや評価の共有で、基準の適切さや改善点を検証し、採用プロセス向上を図ることができます。

採用基準の決め方

6ステップで完成する採用基準の決め方について解説します。

【STEP1】就活・転職市場のトレンドや流れを知る

就活・転職市場のトレンドを把握することは、採用基準を適切に設定するために重要です。

業界のトレンドや競合他社の人材要件を調査し、求められるスキルや経験、資格などを把握します。

また、就活生や転職者の志向や傾向も把握することで、採用戦略を立てる上でも役立ちます。

【STEP2】必須スキルや必須条件を決定

採用するポジションに求められる必須スキルや条件を明確に決定します。

具体的な業務に必要な能力や経験、資格などをリストアップしましょう。求められるスキルや経験は、業務内容や業界特性によって異なるため、ポジションごとに適切な基準を設定する必要があります。

【STEP3】社員を参考にコンピテンシーを整理する

既存の優秀な社員の特徴や成功要因を分析し、求めるコンピテンシーを整理します。

社内で成功している人材の特徴や行動パターンを抽出し、それを基に求める人材像を明確化します。

具体的なコンピテンシー要素を設定し、候補者の評価に活用します。

【STEP4】基準を洗い出して優先度を決める

先ほどのステップでリストアップした基準を洗い出し、それぞれの重要度や優先度を決めます。

基準の重要度を評価し、優先度が高い基準から順に候補者を評価しましょう。

重要なスキルや能力が揃っているかどうかを確認し、採用判断の際に重要な要素として考慮します。

【STEP5】人材要件とズレが無いか確認

採用基準が求める人材要件と一致しているか確認しましょう。

必要なスキルや能力、経験などが適切に設定されているかを確認し、必要に応じて修正します。求める人材像や業務のニーズに合わせて基準を調整し、より適切な採用基準を設定することが重要です。

【STEP6】選考フローに落とし込む

最後に、決めた採用基準を具体的な選考フローに落とし込みます。面接質問や評価方法、選考試験などを基準に合わせて設計し、採用プロセスを構築しましょう。

選考フローの設計においては、基準を適用しやすいように選考手法や評価基準を明確化し、採用担当者が一貫した評価を行えるようにすることが重要です。

新卒採用で重視すべき採用基準

新卒者に求める能力は企業によって異なり、同じ会社でも現場と役員で求める人物像は変わってきます。

ここでは、新卒採用の採用基準として参考になるような、多くの企業が新卒採用の際に重視している項目について詳しくご紹介します。

コミュニケーション能力

経団連が行っている「新卒採用に関するアンケート調査」では、「選考にあたって特に重視した点」で1位は「コミュニケーション能力」となっております。コミュニケーション能力はチームでの協力や顧客との関係構築において欠かせないスキルです。

しかし、コミュニケーション能力と言っても、定義は広義的なため、ここでは一般的に求められるコミュニケーション能力について解説します。

相手の要望を理解し、適切な発言ができる

ビジネスにおいて顧客との信頼関係を構築することは重要です。

そのため、新卒に求められるものとして、相手の要望や問題を正確に理解し、適切な対応や提案をすることです。

相手の要望を理解し、適切な発言ができる人は、顧客の信頼を得ることができ、長期的な関係を築くことができます。

プレゼンテーションスキル

プレゼンテーションスキルも新卒に求められるスキルの1つです。

相手にわかりやすく言いたいことを伝えるためには、自分の意見や情報を筋道立てて伝える必要があります。

プレゼンテーション能力がある人は、話をわかりやすくまとめることができます。

起承転結のある話し方で相手を上手に納得させられるので、ビジネスにおいて重要なスキルとなります。

主体性

新卒採用者は未経験者であり、仕事に対して積極的に取り組む姿勢が求められます。

主体性を持つ人は、自ら行動し、自己成長を促すために積極的に学習や取り組むため、組織の成長に貢献することもしばしばあります。

また、主体性を持つ人は自己管理能力にも優れています。タスクやプロジェクトに対して責任を持ち、自ら計画を立て行動することができます。時間管理や優先順位の設定ができるため、仕事の効率性や成果を高めることができます。主体性を持つ人は、自分の仕事に対して責任を感じ、自己目標を達成するために努力します。

長い目で見た時に会社を牽引する立場になれる可能性があるので、会社としても大切に育てていくべき能力と捉えてください。

協調性

協調性はチームでの協力や効果的なコミュニケーションを促進するために重要です。

新卒採用者は、他のメンバーと協力して仕事を遂行する必要があります。協調性を持つ人は、チームメンバーとの信頼関係を築き、円滑なコミュニケーションを図ることができます。相互の意見やアイデアを尊重し、協力して最良の結果を出すことができます。

チャレンジ精神

チャレンジ精神を持つことは成長意欲や学習能力を示す重要な要素です。

新卒採用者は未経験者であり、新しい職場環境や業務に対して柔軟に適応し、成長していく必要があります。

チャレンジ精神を持つ人は、新しいことに積極的にチャレンジし、自己成長を促すために努力します。適切なサポートや指導のもと、自ら学び、スキルや知識を習得することができます。

採用基準を見直した方が良い場合とは

ここでは、採用基準を見直した方がいい場合の2つの条件について記載します。

そもそも応募者が極端に少ない

採用基準を見直すべき場合の一つは、応募者が極端に少ない場合です。

これは、求める人材像や基準が高すぎる、あるいは求職者の需要に対して、供給のバランスが崩れている可能性があります。

採用基準を再評価し、より適切なスキルや経験を求めることで、応募者の数を増やすことができます。

また、採用プロセスやブランディング戦略の改善、求人広告の見直しなども検討しましょう。選考基準を柔軟に設定し、多様なバックグラウンドや経歴を持つ候補者にもチャンスを与えることが重要です。

就職差別の可能性がある項目が含まれる

採用基準を見直すべき場合のもう一つは、就職差別の可能性がある項目が含まれる場合です。

採用プロセスや基準において、性別、年齢、国籍、障がいなどに関連する差別的な要素が含まれている場合は、速やかに見直すべきです。

法の規制や倫理的な観点に基づいて、公平かつ平等な採用基準を設定しましょう。

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今回のコラムでは採用基準について解説しました。

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