2025年6月Indeedクローリング終了|影響と対応策を徹底解説
採用活動において欠かせない存在となったIndeedですが、2025年6月をもってクローリング機能による求人掲載が終了することをご存知でしょうか。
この変更は、多くの企業にとって採用活動に大きな影響を与える可能性があります。
特に、自社の採用サイトから自動的に求人情報を取得してもらう「クローリング掲載」のみを利用していた企業は、早急な対応が必要です。
本記事では、Indeedクローリング終了の背景から、企業への具体的な影響、そして今すぐ取るべき対応策まで、採用担当者が知っておくべき情報を徹底的に解説します。
クローリング終了後も継続して求職者にリーチするために、ぜひ最後までお読みいただき、自社の採用戦略を見直すきっかけにしてください。
適切な対応を行うことで、むしろ採用活動の質を高めるチャンスにもなります。
CONTENTS
Indeedのクローリングとは?
Indeedのクローリングとは、企業の採用サイトや求人ページをIndeedのシステムが自動的に巡回し、求人情報を収集・掲載する仕組みのことを指します。
この機能により、企業は特別な手続きをしなくても、自社サイトに掲載している求人がIndeed上に表示される可能性がありました。
クローリングは、Indeedが求人情報を集約するために開発した技術で、インターネット上に公開されている求人情報を自動的に検索エンジンのように巡回します。
企業側が意識していなくても、自社の求人ページが一定の条件を満たしていれば、自動的にIndeedに掲載されるという特徴がありました。
しかし、この便利な機能が2025年6月で終了することになり、多くの企業が対応を迫られています。
Indeedの求人掲載方法は3種類ある
Indeedに求人を掲載する方法は、実は3つの異なる方法が存在します。
それぞれの方法には特徴があり、企業の状況や採用戦略に応じて選択することが重要です。
**1つ目は「クローリング掲載」**です。
これは前述の通り、企業の採用サイトからIndeedが自動的に求人情報を収集して掲載する方法で、企業側の特別な操作は必要ありませんでした。
最も手軽な方法でしたが、2025年6月で終了することが決定しています。
**2つ目は「直接投稿」**です。
これはIndeed上で直接求人情報を作成・投稿する方法で、企業がIndeedのアカウントを作成し、管理画面から求人を登録します。
掲載内容を自由にコントロールできるため、求人の質を高めることが可能です。
**3つ目は「ATS連携」**です。
ATS(Applicant Tracking System:採用管理システム)を通じて、求人情報を自動的にIndeedに連携させる方法となります。
採用業務全体を効率化しながら、Indeedへの掲載も自動化できるため、多くの求人を扱う企業に適しています。
それぞれの方法には以下のような特徴があります。
掲載方法 | 企業側の作業 | コントロール性 | コスト | 今後の利用可否 |
クローリング掲載 | ほぼ不要 | 低い | 無料 | 2025年6月終了 |
直接投稿 | 求人作成・管理 | 高い | 無料/有料 | 継続利用可能 |
ATS連携 | システム設定 | 中~高 | システム費用 | 継続利用可能 |
この表からも分かる通り、クローリング掲載に依存していた企業は、直接投稿かATS連携への移行が必須となります。
クローリング掲載の仕組みと特徴
クローリング掲載の仕組みは、検索エンジンがウェブサイトを巡回するのと同じ原理で動作していました。
Indeedのクローラー(巡回プログラム)が定期的にインターネット上の求人ページを訪問し、求人情報を自動的に抽出します。
具体的には、企業の採用サイトに掲載されている職種名、勤務地、仕事内容、給与などの情報をHTMLから読み取り、Indeedのデータベースに登録していました。
この際、Indeedは独自のアルゴリズムを使って、ページが求人情報であるかどうかを判断し、重複を避けながら情報を収集していました。
クローリング掲載の最大の特徴は、企業側の手間がほとんどかからないことでした。
自社の採用サイトに求人を掲載するだけで、自動的にIndeedにも表示される可能性があったため、特にリソースが限られた中小企業にとっては非常に便利な機能だったと言えます。
しかし、この手軽さにはいくつかの課題も存在していました。
まず、掲載内容を企業側でコントロールできないという点です。
Indeedが自動的に情報を抽出するため、意図しない表現で掲載されたり、重要な情報が抜け落ちたりすることがありました。
また、求人の更新タイミングも企業側では管理できず、採用サイトで募集を終了した求人が、Indeedには残り続けるといった問題も発生していました。
さらに、応募者の管理が煩雑になるという課題もありました。
クローリング掲載の場合、応募者は企業の採用サイトに直接誘導されるため、Indeed上での応募管理ができず、応募経路の把握や効果測定が難しいという問題がありました。
これらの課題を解決し、より質の高い求人情報を提供するために、Indeedはクローリング機能の終了を決定したと考えられます。
Indeedクローリング終了の背景
Indeedがクローリング機能を終了する背景には、求職者と企業双方にとってより良い採用体験を実現するという明確な目的があります。
単なる機能の廃止ではなく、Indeedのサービス全体を進化させるための戦略的な判断と言えるでしょう。
クローリング掲載は便利な機能でしたが、情報の正確性や鮮度、応募体験の質という点で、いくつかの限界が見えていました。
Indeedは世界最大級の求人検索エンジンとして、より高品質な求人情報と優れた応募体験を提供することを目指し、このタイミングでクローリング機能を終了する決断をしました。
この変更は、長期的に見れば求職者にとっても企業にとっても、より効果的なマッチングを実現するための重要なステップとなります。
求職者の利便性を高めるための「Indeedエントリー」対応
クローリング終了の最も大きな理由の1つは、「Indeedエントリー」という新しい応募機能への対応です。
Indeedエントリーとは、求職者がIndeed上で履歴書を登録しておくことで、ワンクリックで簡単に応募できる機能のことを指します。
この機能により、求職者は複数の企業に応募する際も、毎回同じ情報を入力する手間が省け、応募のハードルが大幅に下がります。
実際、Indeedエントリーを導入している企業では、応募数が平均で30%以上増加したというデータもあり、採用効率の向上に大きく貢献しています。
しかし、クローリング掲載の場合、求職者は外部の企業サイトに遷移してしまうため、Indeedエントリーの機能を活用することができませんでした。
これでは、せっかくの便利な機能が使えず、求職者にとっても企業にとっても機会損失となってしまいます。
Indeedは、すべての求人でIndeedエントリーを活用できる環境を整えることで、求職者の応募体験を向上させ、企業の応募獲得率を高めることを目指しています。
クローリング終了により、直接投稿やATS連携による掲載が標準となれば、すべての求人でIndeedエントリーが利用可能になります。
これにより、求職者はより快適に求人を探し、応募できるようになり、企業側もより多くの応募者を獲得できるというメリットがあります。
また、Indeedエントリーでは応募者情報が統一された形式で届くため、企業側の選考業務も効率化されます。
履歴書のフォーマットがバラバラで確認に時間がかかるという課題も、Indeedエントリーによって解決されるのです。
求人情報の重複回避とデータ管理の効率化
クローリング終了のもう1つの重要な背景は、求人情報の重複問題の解決です。
クローリング掲載では、同じ企業の同じ求人が複数のページから収集されてしまい、Indeed上に重複して表示されることがよくありました。
たとえば、企業の採用サイト、店舗ごとの採用ページ、関連会社のサイトなど、複数の場所に同じ求人が掲載されている場合、それぞれがクローリングされて別々の求人として表示されていました。
これは求職者にとって混乱を招くだけでなく、検索結果の質を低下させる原因にもなっていました。
求職者が同じような求人を何度も目にすることで、「この企業は本当に採用したいのか」「どの求人に応募すればいいのか」といった疑問を抱き、応募をためらうケースも少なくありませんでした。
また、企業側にとっても、どの求人から応募があったのか把握しにくいという問題がありました。
重複した求人が複数掲載されていると、応募経路の分析が困難になり、効果的な採用戦略を立てることが難しくなります。
Indeedは、1つの求人につき1つの掲載という原則を徹底することで、これらの問題を解決しようとしています。
直接投稿やATS連携であれば、企業が意図的に管理した求人のみが掲載されるため、重複のリスクが大幅に減少します。
さらに、求人情報の鮮度を保つという観点でも、クローリング終了は意味があります。
クローリング掲載では、企業が採用サイトで求人を削除しても、Indeedのシステムが次回クローリングするまで掲載が続いてしまうことがありました。
これにより、すでに募集が終了した求人に応募者が集まるという無駄な状況が発生していました。
直接投稿やATS連携であれば、企業がリアルタイムで求人の公開・非公開を管理できるため、常に最新の情報を求職者に提供できます。
募集が終了したらすぐに掲載を停止できるため、応募者と企業双方の時間を無駄にしないという大きなメリットがあります。
データ管理の効率化という点でも、クローリング終了は重要な意味を持ちます。
Indeedは、すべての求人情報を統一された形式で管理することで、検索精度の向上やレコメンデーション機能の強化を図っています。
クローリングで収集した情報は構造がバラバラで、データの質にもばらつきがありましたが、直接投稿やATS連携であれば、標準化されたデータ形式で情報を取り扱えます。
これにより、Indeedはより精度の高いマッチングを実現し、求職者が本当に求めている求人を的確に提示できるようになるのです。
クローリング終了による企業への影響
Indeedクローリングの終了は、企業の採用活動に直接的な影響を及ぼす重要な変更です。
ただし、すべての企業が同じように影響を受けるわけではなく、現在の掲載方法によって影響の度合いは大きく異なります。
特に、クローリングのみに依存していた企業は、早急な対応が求められる一方で、すでに直接投稿やATS連携を利用している企業への影響は限定的です。
自社がどのような影響を受けるのかを正確に把握し、適切な対応策を講じることが重要になります。
まずは、自社がどの掲載方法を利用しているのかを確認することから始めましょう。
クローリングで掲載していた企業は求人が非表示に
クローリングのみで求人を掲載していた企業にとって、2025年6月以降は求人がIndeed上から完全に非表示になるという深刻な影響があります。
これは、単に掲載が停止するだけでなく、これまでIndeed経由で獲得していた応募者がゼロになることを意味します。
Indeedは日本国内で月間3,000万人以上が利用する求人検索プラットフォームであり、多くの企業にとって重要な応募経路となっています。
特に、採用予算が限られた中小企業では、無料で掲載できるクローリング機能を活用して一定の応募を獲得していたケースも多いでしょう。
クローリングで掲載していた企業が受ける具体的な影響は、以下のようなものがあります。
第一に、応募数の大幅な減少です。
Indeedからの流入が途絶えることで、特にIndeed経由の応募比率が高かった企業では、全体の応募数が50%以上減少する可能性もあります。
求職者の多くは、複数の求人サイトを横断的に検索するのではなく、Indeedなどの求人検索エンジンで一括検索する傾向が強まっているため、Indeedに掲載されないことの影響は想像以上に大きいのです。
第二に、採用コストの増加が懸念されます。
クローリング掲載は無料で利用できましたが、今後は直接投稿(有料広告を含む)やATS導入にコストがかかる可能性があります。
特に、有料のスポンサー求人を利用しないと十分な露出が得られないという状況も考えられ、採用予算の見直しが必要になるでしょう。
第三に、採用スケジュールへの影響も無視できません。
応募数が減少すれば、当然ながら採用目標の達成に時間がかかることになります。
急な欠員補充や繁忙期に向けた増員など、タイムリーな採用が困難になるリスクがあります。
クローリング掲載を利用していたかどうかを確認するには、以下の方法があります。
- Indeedで自社の求人を検索し、「応募方法」が「企業のサイトで応募」となっている場合、クローリング掲載の可能性が高い
- Indeed管理画面にログインした記憶がない、またはアカウントを持っていない場合、クローリング掲載のみの可能性がある
- 自社の採用サイトに求人を掲載しているだけで、Indeedに特別な登録をしていない場合、クローリング掲載である
これらに該当する企業は、今すぐに対応を開始する必要があります。
すでに直接投稿やATSを利用している企業は影響なし
一方で、すでに直接投稿やATS連携を利用している企業には、基本的に影響がありません。
これらの掲載方法は、クローリング終了後も継続して利用できるため、現在の採用活動をそのまま続けることができます。
直接投稿を利用している企業とは、Indeed管理画面から直接求人を作成・投稿している企業のことです。
Indeedのアカウントを作成し、求人情報を入力して公開しているケースがこれに該当します。
この方法であれば、2025年6月以降も何の変更もなく求人掲載を継続できます。
ATS連携を利用している企業とは、採用管理システムを通じてIndeedに求人を自動連携している企業です。
主要なATSサービス(HRMOSやジョブカン採用管理、Talentioなど)は、Indeed連携機能を標準で提供しており、これらを利用していれば自動的に求人がIndeedに掲載される仕組みが継続します。
ただし、注意すべき点として、クローリングと直接投稿を併用していた企業もあります。
この場合、直接投稿している求人は継続して掲載されますが、クローリングのみで掲載していた求人は非表示になります。
たとえば、主要な正社員求人は直接投稿で管理しているものの、アルバイトやパート求人は採用サイトに掲載しているだけでクローリングに頼っていた、というケースです。
このような企業は、一部の求人だけが影響を受けるため、全体の採用戦略を見直す必要があります。
影響を受けない企業であっても、この機会に採用手法を見直す価値はあります。
Indeedの新機能や広告オプションを活用することで、より効果的な採用活動を実現できる可能性があるからです。
以下のチェックリストで、自社の状況を確認してみましょう。
- □ Indeed管理画面にログインして求人を管理している
- □ 採用管理システム(ATS)を導入し、Indeedと連携している
- □ すべての求人が直接投稿またはATS連携で掲載されている
- □ 「Indeedエントリー」機能が利用できる状態になっている
- □ 求人の更新や削除を自社でコントロールできている
これらすべてにチェックが入る企業は、クローリング終了の影響を受けず、今後も安定した採用活動を継続できる状態にあります。
企業が取るべき対応策
クローリング終了に伴い、影響を受ける企業は2025年6月までに必ず対応を完了させる必要があります。
幸いなことに、対応策は明確であり、選択肢も複数用意されています。
企業の規模や採用頻度、予算に応じて、最適な方法を選択することが重要です。
ここでは、主な2つの対応策について、それぞれの特徴や導入方法、メリット・デメリットを詳しく解説します。
早めに対応することで、スムーズな移行と採用活動の継続が可能になります。
対応策①:Indeedへの直接投稿を行う
最もシンプルで迅速に対応できる方法が、Indeedへの直接投稿です。
この方法は、Indeed管理画面から直接求人情報を作成・投稿するもので、特別なシステム導入が不要で、すぐに始められます。
直接投稿を始めるための手順は、以下の通りです。
ステップ1:Indeedアカウントの作成
まず、Indeedの企業向けサイト(indeed.com/hire)にアクセスし、無料でアカウントを作成します。
メールアドレスと基本的な企業情報を登録するだけで、数分で完了します。
すでにアカウントを持っている場合は、このステップはスキップできます。
ステップ2:企業プロフィールの設定
アカウント作成後、企業の詳細情報を入力します。
会社名、所在地、業種、企業規模、会社の特徴などを記載することで、求職者に企業の魅力を伝えることができます。
企業ロゴや写真も掲載すると、求人の信頼性が高まり、応募率が向上します。
ステップ3:求人情報の作成
管理画面から「求人を投稿する」を選択し、必要な情報を入力していきます。
入力が必要な主な項目は以下の通りです。
- 職種名:検索されやすい一般的な職種名を使用
- 勤務地:具体的な住所または最寄り駅
- 雇用形態:正社員、契約社員、アルバイト・パートなど
- 仕事内容:具体的な業務内容と1日の流れ
- 応募資格:必須条件と歓迎条件を明確に分ける
- 給与:できるだけ具体的な金額を記載
- 勤務時間:シフト制や残業の有無なども明記
- 福利厚生:企業の魅力をアピールできる制度を記載
- 応募方法:Indeedエントリーの設定
ステップ4:求人の公開と管理
情報入力が完了したら、求人を公開します。
公開後も、応募状況を確認したり、求人内容を修正したりすることが可能です。
管理画面では、応募者の履歴書確認、メッセージのやり取り、選考ステータスの管理などが一元的に行えます。
直接投稿のメリットは、以下の通りです。
メリット | 詳細 |
すぐに始められる | システム導入不要で、アカウント作成後すぐに求人投稿が可能 |
無料で掲載できる | 基本的な求人掲載は無料(有料オプションも選択可能) |
内容を自由に管理 | 求人内容の更新や削除を即座に反映できる |
Indeedエントリー対応 | 応募のハードルが下がり、応募数が増加 |
分析機能が使える | 閲覧数、応募数などのデータを確認できる |
一方で、デメリットや注意点も存在します。
まず、求人数が多い場合は管理が煩雑になるという点です。
複数の職種や複数の拠点で採用を行っている企業では、それぞれの求人を個別に作成・管理する必要があり、手間と時間がかかります。
次に、無料掲載では露出が限定的という点も理解しておく必要があります。
Indeedは無料でも掲載できますが、検索結果の上位に表示されるためには、有料のスポンサー求人(クリック課金型広告)の利用が効果的です。
特に競合が多い職種や地域では、無料掲載だけでは十分な応募を獲得できない可能性があります。
また、採用業務全体の効率化には限界があるという点も考慮すべきです。
直接投稿はIndeed上での求人管理には便利ですが、応募者情報の管理や選考プロセスの管理は、別途エクセルや他のツールで行う必要があります。
採用活動全体を効率化したい場合は、次に紹介するATS導入も検討する価値があります。
対応策②:Indeed連携ATSの導入
より本格的に採用活動を効率化したい企業には、Indeed連携機能を持つATS(採用管理システム)の導入がおすすめです。
ATSとは、応募者情報の管理から選考プロセスの管理、面接日程の調整まで、採用業務全体を一元管理できるシステムのことです。
Indeed連携ATSを導入すると、ATSで作成した求人が自動的にIndeedに掲載されるため、二重入力の手間が省けます。
また、Indeed経由の応募者情報も自動的にATSに取り込まれるため、すべての応募者を一元管理できます。
主要なIndeed連携ATSには、以下のようなサービスがあります。
ATSサービス名 | 主な特徴 | 向いている企業規模 | 月額料金目安 |
HRMOS採用 | 操作性が高く、多機能。大手企業での導入実績多数 | 中堅~大企業 | 要問い合わせ |
ジョブカン採用管理 | コストパフォーマンスに優れ、中小企業に人気 | 中小企業 | 8,500円~ |
Talentio | スタートアップや成長企業に特化した機能 | スタートアップ~中堅 | 要問い合わせ |
HERP Hire | エンジニア採用に強く、スカウト機能が充実 | IT企業 | 要問い合わせ |
engage | 無料プランあり、Indeed連携も可能 | 小規模企業 | 無料~ |
ATS導入のメリットは、採用業務全体の効率化にあります。
第一に、求人作成の効率化です。
ATSで1回求人を作成すれば、Indeed以外にも複数の求人媒体に自動掲載できるシステムが多く、媒体ごとに求人を作り直す手間が不要になります。
第二に、応募者管理の一元化が実現します。
Indeed、自社採用サイト、人材紹介会社など、あらゆる経路からの応募者を1つのシステムで管理できるため、情報の見落としや重複対応がなくなります。
第三に、選考プロセスの可視化ができます。
各応募者がどの選考段階にいるのか、誰が対応しているのかが一目で分かるため、チーム全体での情報共有がスムーズになります。
第四に、データ分析による改善が可能になります。
応募経路ごとの応募数や採用率、選考にかかる日数などのデータを分析することで、採用活動のPDCAサイクルを回すことができます。
ATS導入のデメリットとしては、コストがかかるという点が挙げられます。
無料プランを提供しているサービスもありますが、機能が制限されていることが多く、本格的に活用するには月額数千円から数万円の費用が必要です。
また、導入初期に設定や操作方法の習得が必要という点も考慮すべきです。
システムの初期設定、既存データの移行、スタッフへの操作研修など、稼働までに一定の時間と労力がかかります。
ATS導入を検討する際のポイントは、以下の通りです。
- 自社の採用規模に合ったサービスを選ぶ:年間採用人数が10名以下なら直接投稿、10名以上ならATS導入を検討
- 必要な機能を明確にする:Indeed連携以外に、どのような機能が必要か洗い出す
- 無料トライアルを活用する:多くのATSサービスは無料試用期間を提供しているため、実際に使って判断
- サポート体制を確認する:導入時のサポートや、運用中の問い合わせ対応が充実しているか確認
- 他の求人媒体との連携も視野に:Indeed以外にも、主要な求人サイトと連携できるかチェック
採用人数が多い企業や、複数拠点で採用を行っている企業、採用業務の効率化を本格的に進めたい企業には、ATS導入が最適な選択となるでしょう。
今後の採用戦略の見直しポイント
クローリング終了への対応を進めると同時に、これを機に採用戦略全体を見直すことが重要です。
Indeedは近年、さまざまな新機能をリリースしており、これらを活用することで採用効果を大幅に向上させることができます。
また、求人原稿の質を高めることも、応募数や応募者の質に直結する重要なポイントです。
ここでは、今後の採用戦略を考える上で押さえておくべき2つのポイントを解説します。
Indeed PLUSなどの新機能を活用する
Indeedは、企業の採用活動をより効果的にするために、Indeed PLUSをはじめとするさまざまな新機能を提供しています。
Indeed PLUSとは、求人情報に企業の魅力を伝える追加コンテンツを掲載できるオプション機能です。
通常の求人情報だけでは伝えきれない企業の特徴や職場の雰囲気を、動画や写真、社員インタビューなどで表現できます。
Indeed PLUSの主な機能は、以下の通りです。
企業ページの充実化
企業の概要、ミッション、社風、福利厚生などを詳しく紹介できるページを作成できます。
求職者が応募前に企業のことをより深く理解できるため、入社後のミスマッチを減らす効果があります。
動画コンテンツの掲載
オフィスツアーや社員インタビュー、仕事風景などの動画を掲載できます。
視覚的に職場の雰囲気を伝えられるため、テキストだけでは伝わりにくい企業文化を効果的にアピールできます。
写真ギャラリー
職場の様子、チームメンバー、社内イベントなどの写真を複数掲載できます。
実際の働く環境をイメージしやすくなり、応募への心理的ハードルが下がります。
社員の声
実際に働いている社員のインタビューやコメントを掲載できます。
リアルな社員の声は、求職者にとって最も信頼性の高い情報源であり、応募の後押しになります。
Indeed PLUSを活用することで、求人のクリック率が平均20~30%向上するというデータもあります。
特に、競合が多い職種や、企業の知名度が低い場合には、他社との差別化に大きく貢献します。
Indeed PLUS以外にも、活用すべき機能があります。
スポンサー求人(有料広告)
クリック課金型の有料広告で、検索結果の上位に求人を表示できます。
予算を設定し、効果を見ながら調整できるため、無駄なコストを抑えながら露出を増やせます。
急募の求人や、応募が集まりにくい職種には特に効果的です。
Indeedアナリティクス
求人のパフォーマンスを詳細に分析できるツールです。
表示回数、クリック数、応募数、応募率などのデータを確認でき、どの求人が効果的かを判断できます。
データに基づいて求人内容を改善することで、継続的に採用効果を向上させることができます。
メッセージ機能
応募者とIndeed上で直接メッセージのやり取りができる機能です。
迅速なコミュニケーションにより、優秀な人材を逃さず、選考プロセスをスムーズに進められます。
これらの機能を組み合わせて活用することで、単なる求人掲載から、戦略的な採用マーケティングへと進化させることができます。
求人の魅力を高める原稿作成が重要
どれだけIndeedの機能を活用しても、求人原稿の質が低ければ応募は集まりません。
求職者が最初に目にするのは求人原稿であり、その内容が応募するかどうかの判断に大きく影響します。
魅力的な求人原稿を作成するためのポイントを、具体的に解説します。
ポイント1:具体的でイメージしやすい職種名を使う
職種名は検索にも影響する重要な要素です。
一般的で分かりやすい職種名を使い、独自の社内用語や抽象的な表現は避けましょう。
例:「営業スタッフ」→「法人営業(既存顧客中心・ノルマなし)」のように、具体的な業務内容を補足すると効果的です。
ポイント2:仕事内容は1日の流れを交えて具体的に
抽象的な説明ではなく、実際の業務の流れや1日のスケジュールを示すことで、求職者は仕事をイメージしやすくなります。
「接客業務」だけでなく、「開店準備→お客様対応→レジ業務→商品陳列→閉店作業」のように具体化しましょう。
ポイント3:応募資格は「必須」と「歓迎」を明確に分ける
すべてを「必須」にしてしまうと、本来応募できる人材が応募をためらう可能性があります。
「絶対に必要な条件」と「あれば望ましい条件」を明確に分けることで、応募のハードルを適切に設定できます。
ポイント4:給与は具体的な金額を明記する
「当社規定による」「経験により優遇」といった曖昧な表現は避け、具体的な金額や幅を示すことが重要です。
例:「月給25万円~35万円(経験・スキルに応じて決定)」「年収400万円~600万円(前職の年収を考慮)」
ポイント5:企業・職場の魅力を具体的にアピール
福利厚生や働きやすさなど、他社にはない自社の強みを具体的に伝えましょう。
「アットホームな職場」ではなく、「月1回の全社ランチ会で部署を超えた交流あり」のように具体化すると説得力が増します。
ポイント6:写真や動画を効果的に活用
テキストだけでなく、職場の写真や社員の笑顔などのビジュアル要素を加えることで、求人の魅力が大幅に向上します。
Indeed PLUSを活用して、オフィス環境や働く様子を視覚的に伝えましょう。
ポイント7:応募しやすい環境を整える
Indeedエントリーを有効にし、ワンクリックで応募できる状態にすることが重要です。
また、応募後の選考フローや返信までの目安期間を明記することで、求職者の不安を軽減できます。
求人原稿は一度作成して終わりではなく、応募状況を見ながら継続的に改善することが重要です。
応募が少ない場合は、職種名や仕事内容の表現を変えてみる、給与条件を見直す、写真を追加するなど、PDCAサイクルを回して最適化していきましょう。
まとめ
2025年6月のIndeedクローリング終了は、多くの企業の採用活動に影響を与える重要な変更です。
クローリングのみで求人を掲載していた企業は、早急に直接投稿またはATS連携への移行が必須となります。
対応を怠ると、Indeedからの応募が完全にストップし、採用活動に深刻な影響が出る可能性があります。
一方で、この変更は採用戦略を見直す絶好の機会でもあります。
IndeedエントリーやIndeed PLUS、スポンサー求人などの新機能を活用することで、これまで以上に効果的な採用活動を実現できます。
求人原稿の質を高め、データに基づいて改善を繰り返すことで、より多くの優秀な人材との出会いが期待できるでしょう。
まずは自社がどの掲載方法を利用しているかを確認し、必要であれば今すぐ対応を開始してください。
直接投稿であれば数時間で始められますし、ATS導入を検討する場合でも無料トライアルから試すことができます。
採用活動の継続と成功のために、2025年6月を待たずに行動を起こすことをおすすめします。
Indeedを活用した採用活動や、クローリング終了への対応にお困りの方は、株式会社アクセスへお気軽にご相談ください。
株式会社アクセスは、名古屋・愛知県内の求人専門の広告代理店として、累計10,261社以上の企業様の採用活動をサポートしてまいりました。
Indeedの直接投稿の設定から、効果的な求人原稿の作成、スポンサー求人の運用まで、採用のプロフェッショナルが貴社の採用成功を全面的にサポートいたします。
クローリング終了への対応はもちろん、より効果的な採用戦略の立案や、応募数の増加、採用コストの削減など、採用に関するあらゆる課題に対応いたします。
24時間求人掲載を受け付けておりますので、ご相談やお問い合わせはお気軽にどうぞ。
0120-15-5592(受付時間 / 9:00〜18:00【土日祝日定休】)
この変化を前向きに捉え、株式会社アクセスと共に、より戦略的で効果的な採用活動へと進化させていきましょう。
貴社の採用成功を、私たちが全力でサポートいたします。